研究・研究室紹介
研究紹介
対称性に着目して現象を解析する
- 群論、表現論 谷口 健二
- 群論・表現論とは、左右反転したり回転しても重なり合う図形のような、対称性を持つものや現象を数学的に研究する分野です。5次方程式に解の公式がないことは、解の対称性に注目することで群論を用いて説明できます。また人間の耳では、音を基本的なきれいな波に分解して聞いていますが、この音の分解を表現論の観点から理解することもできます。さまざまな現象に潜む隠れた対称性を見つけ出すことや、その対称性のきれいな現れ方を調べることで、一見すると複雑な現象を明確に理解することが目標です。
数理を用いて感染症流行の理解を目指す
- 微分方程式のダイナミクス、数理生物学 中田 行彦
- 我々は、微分方程式や力学系理論、コンピュータシミュレーションを用いて、人口動態や感染症流行の理解を目指しています。感染症の流行は、複雑な非線形現象で、そのメカニズムの理解が十分でない場合も少なくありません。我々は、感染症の流行現象を表す数理モデルを考え、開発し、数理モデルの構造や性質を調べることによって、現象の理解に迫りたいと考えています。研究の過程では、興味深い性質を持った微分方程式と出会うこともあり、その性質を数理的に明らかにしていくことも重要な研究課題です。
偶然現象の解明を目指す確率論
- 確率論 市原直幸
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偶然に左右される不確実な現象を数学的に研究する分野が確率論です。偶然現象の背後にある数学的な特性を捕まえることが、確率論の大きなテーマです。最も単純な確率の問題は高校数学で学ぶ「さいころ投げ」ですが、それ以外にも「トランプは何回混ぜれば十分か」という身近な話題から「金融派生商品の価格をどう決めるべきか」といった高度に専門的なものまで、確率論の考え方は現実社会の様々な場面で用いられています。
研究室(ラボ)
数理科学
- 確率論と偏微分方程式の研究 市原 直幸
- 確率最適制御問題の研究
- ハミルトン・ヤコビ・ベルマン方程式の研究
- 微分方程式のダイナミクス、数理生物学 中田 行彦
- 感染症流行を表す数理モデルの研究
- 時間遅れをもつ微分方程式の研究
- 微分方程式の表現論による研究 谷口 健二
- リー群や、リー環の表現論に現れる微分方程式系の解析
- 表現の幾何学的不変量の構成とべき零軌道の幾何
- 位相幾何学に関する研究 中山 裕道
- 力学系理論の位相幾何学的研究
- 低次元トポロジーの研究
- リー群の表現論の研究 西山 享
- リー群や、リー環、量子群などの表現の代数的手法による研究
- 表現論に現れる幾何学や組み合わせ論、不変式論の研究
- ファイナンスの理論と実証に関する研究 山中 卓
- 確率モデルに基づく信用リスク管理の研究
- 資産価格評価と資産運用における数理最適化の研究
- 非線形可積分系 増田 哲
- パンルヴェ方程式、離散パンルヴェ方程式の研究
- 非線形可積分方程式の解の構成
- 確率論とその応用に関する研究 松本 裕行
- 確率過程に関する研究
- 確率解析を用いた微分作用素の解析