研究・研究室紹介
研究紹介
宇宙の様々な天体現象の謎に迫る
- 高エネルギー天文学・高エネルギー宇宙物理学 山崎 了
- 「宇宙」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか? 多くの人は、輝く星、銀河、それから空っぽで冷たい空間などを思い浮かべると思います。しかし、これは宇宙のほんの一面です。X線やガンマ線、重力波で観測される宇宙は、実は超新星爆発やブラックホール誕生、高エネルギー宇宙線などに伴う激動の世界です。 我々は、X線・ガンマ線・重力波の観測やスーパーコンピュータを使った理論的研究を通じて、宇宙でおこるふしぎな現象の解明を目指しています。
夢の高温超伝導材料を操る
- 固体物理(超伝導) 下山 淳一
- 「超伝導」、その起源は非常に難解な現象なのですが、表に出てくる性質は比較的単純。電気抵抗がゼロという最も目立った性質は、超伝導リニアや病院で活躍しているMRI装置、最近では送電ケーブルにも使われています。また、不思議な磁気浮上のお遊びができることをご存じの方も多いと思います。残念なのは-200°C程度の極低温まで冷やさなければ使えないこと。もっと使いやすい超伝導体や材料を開発する研究は難しいものですが、とても夢があります。
生体分子が歩く様子を観る
- 生物物理学、一分子生物学研究 富重 道雄
- 私たちの体の中では、ナノメートルサイズの小さな分子たちが、さまざまな仕事をすることで生命活動を維持しています。その中には新しく作られた物質を運ぶ、分子モーターと呼ばれるタンパク質が存在し、レールに沿って二本足で歩くようにして移動しています。高感度の顕微鏡を用いると、これらの分子が実際に動いている様子を直接観ることができます。生体分子も物理学の法則にしたがって働いており、その仕組みを理解することができれば、生命の謎に迫るだけでなく、ナノマシンの創成につながるかもしれません。
研究室(ラボ)
宇宙物理
- 高エネルギー天体現象の物理過程の研究:理論・シミュレーション 山崎 了
- ブラックホール誕生の瞬間、ガンマ線バーストの起源
- 高エネルギー宇宙線・ガンマ線、重力波の放射天体の解明
- 宇宙の出来事を地上に再現する:実験室宇宙物理学
- 高エネルギー宇宙物理学、トランジェント天体研究 吉田 篤正
- 人工衛星等を用いた天体現象の観測的研究および観測装置の開発
- 主にX線・ガンマ線領域での観測にもとづく突発天体現象の研究
- 高エネルギー・重力波天文学 坂本 貴紀
- 重力波源の電磁波対応天体や高エネルギー突発天体の観測的研究
- 機械学習を用いた新たな突発天体探査手法の確立
- 学生主体での超小型衛星キューブサットの開発、および運用
物性物理
- 固体電子物性理論、計算機物理学研究 古川 信夫
- 巨大磁気抵抗物質や高温超伝導体における量子多体効果
- コンピュータシミュレーションを用いたデバイス材料の物質設計
- 超伝導体、機能性物質の研究 下山 淳一
- 新しい高温超伝導体の設計と探索
- 機能性物質の開発と物性制御
- 超伝導現象、電荷秩序の研究 北野 晴久
- 超伝導体や電荷秩序物質における電荷ダイナミクスの探求
- 固有ジョセフソン接合の位相ダイナミクス解明と量子ビット応用
- 原子・分子・光物理に関する実験研究 前田 はるか
- 励起原子に誘起されたコヒーレント高速非線形光学現象の理解と量子制御
- 磁気光学トラップ中に生成された冷却リュードベリ原子多体系の研究宇宙物理学実験
生物物理
- 高分子物理学、統計物理学 坂上 貴洋
- DNA・染色体の動態・機能についての理論的研究
- 細胞内の世界を明らかにする研究
- 高分子の絡み合いについての理論、シミュレーション
- マイクロ・ナノデバイス、細胞の物理生物学 三井 敏之
- 特殊環境下における細胞の応答やダイナミクスなどの生命現象を物理的に解明
- 半導体プロセスによるナノデバイスの作製と、その生命科学への応用
- 生体分子機械、一分子生物学 富重 道雄
- 分子モータータンパク質の一分子計測
- 多数の分子モーターによる秩序形成
複雑系の物理
- 摩擦の物理 松川 宏
- 紙から分子、粉体、地震に至る様々な摩擦現象を、理論的数値的及び実験的に研究し、その普遍性と個性を解明