宋研究室では、ゲーム理論と組合せ最適化の基礎理論と解法開発に関する研究を行っている。

人間、企業、国など意思決定を行う主体からなる社会において、各主体は互いに相互依存の関係にあり、各自の目的を達成するため、ときには競合し、ときには協調しながらなんらかの活動をしている。ゲーム理論はこのような状況を数理的に分析し、合理的な戦略を導くための学問である。一方、競合した状況において勝つための戦略を導出するのではなく、競合そのものを解消し、互いに Win-Winとなる状況を目指す学問として、公平分割がある。宋研究室では、ゲーム理論と公平分割の視点から、社会における様々な問題を分析し、問題解決のための社会的仕組みの提案や解法の開発などを行っている。

組合せ最適化問題とは、離散的な解空間をもつ最適化問題である。生産管理における最適な生産計画、人員配置、組立順序などの決定、経営管理における最適な投資先の選定、サプライチェーン・マネジメントにおける最適配送計画も組合せ最適化問題として定式化できる。また、多くの情報処理技術にもなんらかの組合せ最適化問題が内在し、それに対する解法が組み込まれている。宋研究室では、ネットワークにおける最適化、スケジューリング、画像処理、環境問題など様々な分野で派生する問題を組合せ最適化問題として分析および効率的な解法の開発を行っている。

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