イノベーション・マネジメント、技術経営（Management of Technology: MOT）の分野において、様々なデータを用いた経営理論の実証分析を通じて、企業の競争力向上に必要な知見の獲得を目指した研究を行っています。それらの研究は、（1）競争力のある製品やサービスを生み出すための企業戦略・技術戦略に関する研究、（2）生み出された製品やサービスの普及に関する研究、（3）消費者とともに製品やサービスの価値を創りだす価値共創に関する研究の3つからなります。これらの研究成果を世界に向けて発信していきます。

企業が持続的に発展するためには、競争力のある製品やサービスを生み出し競争優位性を獲得し続けなければなりません。そのために有効な企業戦略・技術戦略について財務データや特許データ等を用いた実証分析を通じて明らかにしていきます。

新たに製品やサービスは生み出しても、それらが社会に普及しなければ企業や社会にとっては意味がありません。そこで、製品・サービスの普及をモデル化するとともに、製品や国による普及プロセスの違い、Social Networking Service（SNS）が普及に与える影響の解明に取り組んでいます。特に、最近はプラットフォーム・ビジネスの普及促進・阻害要因の解明に力を入れています。

製品やサービスの価値は、企業が提供した時点で決定されるのではなく、消費者個々とのコミュニケーションの中で価値が形成（価値共創）されていくと考えられます。そこで、消費者がレビューサイトなどに書き込むコメントなどのテキストデータを分析し、消費者のその製品やサービスに対する印象を抽出した上で、その印象を製品やサービスに反映し消費者にとっての製品やサービスに対する価値を高める方法について研究を行っています。