研究はロボティクスと生産加工学・制御工学技術が対象です。大学でロボットを研究する人は増えていますが、それは“人手に代わる存在として現代に求められているから”ではなく、“非常によい学びになるから”というのが真の理由だと思います。ロボットは、機械の中で最も人間的なものであり、世の中のいろいろな問題を解決します。一方でロボットの研究は、人間自体を考え・問い・よく科学します（自分ならどうやってこの課題を乗り越えるか、などと人のやり方を真似るように）。これに頭を使うことが素晴らしい学問であるといえます。ロボット、すなわち知能と技能をもつ機械を私たちの学びの良きパートナーと捉えて、人間を探求し、さらには自身を賢くする研究への取組みを実践します。

研究活動はシミュレーションと実験の両解析を基本とします。人と機械が共生する豊かな社会を目指し、人間の動作・行動や自然現象の計測・システム論的理解・制御系設計・機械実装を行います。現在は主に、知技能型の次世代生産プロセス、ヒトの運動能力アシストシステム、医療介護リハビリ向けロボットを提案しています。力学解析やシステム制御の基礎をいかした工学設計と、知技能ロボットを現実社会に応用する実践的研究です。

研究キーワード：生産加工、プロセスオートメーション、ロボットシステムインテグレーション、システム制御、人間機械協調系、動的システム解析、精密加工、高速積層、加圧鋳造、制振搬送